|
|
|
Kさん・・・小林国際クリニック 医師
|
外国人を診察していると、エイズの問題にあたります。日本は先進国の中で、唯一HIV感染者・AIDS患者が増加している国です。アメリカやオーストラリアではHIV感染者は日本より多いですが、対策により効果が出て年々減少しているのに、日本で感染者が増え続けているのは、あまり効果が上がっていないからで特に男性の感染者が増えています。平成17年HIV感染者・AIDS患者の登録数を見ると、特に感染者の30%が外国人で、女性は7割が外国人となって、AIDS患者も同じ傾向がみられます。医者として政府にエイズ対策をお願いしていますが、日本の対策をみると本気になってやっているのかと疑いたくなります。
|
例えば皆さんは夜の番組などで、"HIV感染を疑ったら保健所で検査をしましょう"などテロップを見たことがありますか。現在はHIV検査に来る人が減少していますが、世界エイズデーなどキャンペーンがあった後は検査数が増えてきます。また日本人に対する対策が遅れている以上に、外国人に対する対策はほとんどなされていません。エイズは性行為で感染することを考えると、性には国境がありません。外国人に対してもきちんと広報活動をすべきです。
私のクリニックでは血液検査で15分でわかる即日検査を行なっています。抗原抗体検査法の中で、HIV抗体迅速検査法という検査で、HIVに感染して8週間たつと、感染があった場合陽性となります。検査に来る人は年々増加しています。内訳は男性が80%残りが女性です。私のクリニックで36名の感染者がみつかりましたが、35人が外国人で1人が日本人でした。検査に来る年代層は、20〜30才が多く、10才代の方も時々来ます。検査後に「どういう理由できたの?」と聞くとほとんどの人がノイローゼ気味です。HIVに対する知識をしっかりと持って欲しい。ほとんどの人は感染していませんが、検査をしなければ感染しているかわからない行為をしているのだから、そういう心配が起きないようにして欲しいと思います。
Aさん・・・(財)ジョイセフ
ジョイセフは健康の分野で、性に関する活動をしているNPOの1つです。アフリカ大陸のサハラ以南はエイズによる困難な状況に置かれています。私たちの活動のキーワードは"理解から行動"で皆さんのテーマと同じです。そのために1.状況をよりよく知る。2.感染者に対する差別、偏見をなくし支援することです。
|
|
|
|
前ページへ
次ページへ
本報告書は神奈川県立高等学校 性・エイズ教育実践研究会様のご協力、ご承諾をいただき掲載しております。
尚、一部個人名や学校名などは省略させていただいております。 |
|
|
|