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ごあいさつ
神奈川県立高等学校性・エイズ教育実践研究会
我が国は先進国の中にあって唯一HIV感染者、AIDS患者数が増加傾向にあり、さまざまな予防対策が成果に結びついていない状況にあるといわれていますが、厚生労働省のエイズ動向調査では本県のHIV感染者・AIDS患者数は全国で2番目に多いと報告されています。そうした中、全国に先駆けて高校生のエイズ予防啓発活動を着実に取り組んできた「高校生エイズフォーラム」は12年目を迎えました。本年度の高校生エイズフォーラムは、運営委員の公募により県立高校6校28名の生徒が集まり、エイズに関する研修やエイズフォーラム、街頭キャンペーンの企画から準備と「いかにして多くの人にHIV/AIDSに関心を寄せてもらうか」を課題に取り組んでいます。
具体的には高校生エイズフォーラムのシンポジウムには、世界的な視野で様々な分野においてエイズ問題に実際に取り組んでいる方々にシンポジストをお願いし、身近な問題として考えようという問題提起を計画しました。また街頭キャンペーンでは継続して同じ場所で予防啓発のアピールをしようと3年連続で「やまと産業フェアー」に参加し啓発活動を行いました。さらに新しい試みとしては東海大学建学祭において東海大学保健管理センター主催のエイズ予防啓発活動に参加し、東海大学生や保健管理センターの保健師・神奈川県臨床検査技師会・平塚保健福祉事務所の保健師の方々と共に大学内で若い年代に向けたキャンペーン活動を行い、予防啓発活動の普及拡大を試みました。
平成16年1年間に新たに報告があったHIV感染者・エイズ患者数は合計で1165件と初めて1000件を超え過去最高となり、また累積件数は10000件を超えました。感染経路は性的接触による感染が86%を占め、誰にでも感染の可能性があることが裏付けられています。しかしながら殆どの人は「自分は感染しない」「感染する可能性は低い」と自分には関係ないことと関心を持とうとしていません。この状況を打開するために今年度の世界エイズデーの主題は『
エイズ・・・あなたは「関係ない」と思っていませんか? 』と設定されています。
若年層の感染が増加し、今後さらに感染の拡大が懸念されている現状にあって、多くの高校生がエイズ問題を自分のこととして関心を持ち、高校生エイズフォーラムに積極的に参加し、共に考え行動するようになることがHIV感染予防を更に進展させるものと期待しています。
最後に、毎年共催いただいている大和市生涯学習センターをはじめ、エイズ予防財団や大和中ロータリークラブの多大なる御支援御協力やキャンペーン活動における大和市商工会議所、東海大学の皆様方の御協力に対し深く感謝申し上げます。
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本報告書は神奈川県立高等学校 性・エイズ教育実践研究会様のご協力、ご承諾をいただき掲載しております。尚、一部個人名や学校名などは省略させていただいております。 |
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