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1.あいさつ
神奈川県立高等学校性・エイズ教育実践研究会
我が国は先進国の中にあってHIV感染者、AIDS患者数が少ないものの依然として増加傾向にあります。特に異性間の性的接触において若年層女性のHIV感染の増加傾向に対策の必要性が指摘されていますが、教育の現場では取り組みがなされているものの現状を打破する状況には至らず、改めて倫理面・予防面も含め総合的な取り組みを検討していく事が必要と思われます。
本県のHIV感染者、AIDS患者は全国で2番目に多い件数であると報告されています。そうした中、全国に先駆けて高校生のエイズ予防啓発活動として取り組んだ「高校生エイズフォーラム」は13年目を迎えました。本年はこの活動が認められ神奈川新聞社から「神奈川地域社会事業賞」を受賞いたしました。毎年、資金的問題や人的問題など多くの課題を抱えながら厳しい状況下での活動ですが、これからもこうした地道な活動をすすめていくことがエイズ予防には大切であると考えています。
本年度の高校生エイズフォーラムの運営は、運営委員の公募により県立高校8校27名の生徒が集まり、エイズ予防啓発活動を新たに行いました。エイズに関する研修やエイズフォーラム、街頭キャンペーンの企画から準備と、本日を迎えるまでに学校では味わえない様々な体験を通して多くの事を学び充実した取り組みがなされています。このような高校生の活動はエイズに関心を寄せ、教育に強い関心を持つ先生方や学校の善意に支えられています。
今回はエイズをより身近な問題として考えるため母子感染を切り口に、調査研究班・シンポジウム班それぞれの運営委員生徒たちが取り組んだ内容の発表と、シンポジウムでは様々な立場でエイズ問題に取り組まれている方々をシンポジストとしてお招きしてお話を伺い、考える機会を設けました。また、いかにして多くの人にエイズ問題に関心を寄せてもらうかを課題にした街頭キャンペーンは、「やまと産業フェア」や、厚木保健福祉事務所と連携した神奈川工科大学大学祭での予防啓発活動等年々広がっています。
多くの高校生がエイズ問題を自分達のこととして関心を持ち、高校生エイズフォーラムに積極的に参加するようになることがエイズ予防を更に進展させるものと期待しています。
最後に、毎年共催いただいている大和市生涯学習センターはじめ、大和商工会議所、厚木保健福祉事務所、神奈川工科大学、エイズ予防財団ストップエイズ基金のご支援ご協力に深く感謝申し上げます。
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本報告書は神奈川県立高等学校 性・エイズ教育実践研究会様のご協力、ご承諾をいただき掲載しております。
尚、一部個人名や学校名などは省略させていただいております。 |
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